老後の必要保障額をきちんと把握しよう

公的年金はもはや頼りにならない?

今後、ますます少子高齢化が進み、人口に対する老人の占める割合が増加していくことが予想されています。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、戦後生まれのいわゆる団塊の世代(昭和22-24年生まれ)の人が65歳以上になる2015年には、4人に1人が高齢者(65歳以上)になり、さらに2035年には、3.3人に1人が高齢者(65歳以上)になるという数値が出ています。この少子高齢化により、公的年金制度が危機的な局面を迎えています。

というのも、わが国の年金制度は、現役世代が支払う保険料を財源として、高齢者の年金を支払う賦課方式をとっているため、人口に対する高齢者の占める割合が高くなると、その分、現役世代の負担が大きくなってしまうからです。

そのため、今の高齢者が受給している年金額の水準を将来維持するのは、非常に困難な状況に陥っています。

8割の人が老後に不安を持っている

平成25年度の総務省の調べによると、老後の生活に対して不安を感じている人の割合は、「不安を持っている「どちらかというと不安を持っている」を合わせると8割近くに上っています。

老後の不安の主な理由としては、「公的年金や企業年金、退職金などが期待通りに受け取れるかどうか不安である」がトップで、次いで「預貯金などの蓄えが底をついて足りなくなるのではないかという不安(物価上昇によって収入などが目減りするのではないかという不安)が続いており、少子高齢化や長引く不況で、経済面での不安を感じている人が多くなっています。

老後を安心して迎えるためには、貯蓄をしっかりしておく必要があることは理解できますが、貯蓄の目標額も明確で、なしただ漠然と貯蓄をしようと思っても、なかなかうまくいきません。

老後、どんなライフスタイルを望み、そのライフスタイルを実現するのにどれくらい準備資金が必要なのかをイメージした上で、貯蓄の目標額を立てることで、貯蓄計画がより実行しやすくなります。

現行の公的年金の年金給付水準は現役世代の6割

老後の生活費について、月々いくらくらい必要と考えるかという総務省の調べ(平成14年個人年金に関する市場調査) によると、「最低必要と考える老後の生活費」は平均27万4000円、「豊かな老後に必要と考える生活費」については平均39万円という結果が出ています。

この結果から、退職を60歳として、60歳から80歳までの夫婦の生活費をざっと計算すると、約6500万-9500万円と、かなり大きな金額になることがわかります。さらに、長生きすればその分だけ生活費も必要になります。

一般的に、老後の主な収入源となるのが公的年金といわれています。特に、厚生年金加入者の場合、現行の年金制度では、年金給付水準が現役世代の所得の59.4%となっており、老後の生活費のうち6-7割が、この公的年金でカバーできるとされています。

しかし、今回の年金改革案の可決により、将来的に年金給付水準が現行の59.4%から50%を下限に引き下げられることになり、さらに今後も5年に1度行われる年金改革により、老後の生活費をどれだけ公的年金でカバーできるのか、はっきりしないのが現状です。
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より一層自助努力が必要な時代に

老後に備える貯蓄目標額は、老後の生活費等の支出額から、公的年金や、サラリーマンであれば、退職金や企業年金などの収入額を差し引き、不足がある場合、その不足分が自助努力により用意しておくべき貯蓄目標額となります。

長引く不況の影響で給与が予定通り上がらないものの、保険料の引き上げなどで支出額だけが増し、経済的には非常に厳しい状況にあることは確かですが、このような時代にこそ、生命保険料も含めてあらゆる家計の無駄を一掃し、その無駄を貯蓄に換えていくことが大切です。

貯蓄計画において、定期性のある預貯金や有価証券などの金融商品が考えられますが、保険商品の中にも、死亡時に備える保険や、病気やケガに備える保険の他に、貯蓄を目的とした商品があります。

特に、老後に備える商品としては、「個人年金保険」ゃ「変額年金保険」などがあります。それぞれの商品の特徴を理解した上で、興味のある商品があれば、利用を考えてみるのもいいでしょう。「個人年金保険」ゃ「変額年金保険」についての詳細は、第4章をご参照ください。

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